はじめに
ニュートレジャーは中高一貫校が使う高難度で、受験問題に向いた検定外の英語教材。ステージ1からステージ3を中学3年間で終わらせると、高校英語までのほぼ5年分の学習内容を見渡す。この教材を単語と文法(構文)の2側面から検証し、その後具体的な練習方法を案内する。
単語
検定教科書は中3までで、わずか1200単語を身に付けるのに対し、ニュートレジャーはステージ3までで、ほぼ3000語の新出単語に触れる。ニュートレジャーのテストで40点以下の主な原因は圧倒的に単語数が多くて覚えきれないから。対策としては普段から粘り強く単語を覚えることに加えて、接頭辞や接尾辞や語根の持つ意味について基本を押さえる。unやityやviの意味ひとつとっても、基本を知っていれば覚え切る確率はぐんと上がる。さらに単語の前後のつながり(collocation)にも目を配る。単語単体で知っているよりチャンク(かたまり)で知っている方がはるかに役に立つし、単語の感覚も身に付きやすい。未知の単語の類推と単語の感覚は大学受験という局面で合否を分ける。それは穴埋め問題では単語全部を知っていなくても部分が矛盾すると分かれば解答を絞り込めるし、読解問題でも重要な手掛かりになり、正確に読み進めるようになるからだ。実際、共通テストのほぼ8割が読解問題なのだ。
文法
ニュートレジャーは文法解説も非常に濃く、中学3年で関係副詞、過去完了、仮定法、分詞構文、原形不定詞といった高校英文法をマスターする。英語圏に住んでみて、初めて身に付く単語の感覚やイディオム表現も頻出する。例えば、過去の習慣を表現するwouldとused
toの違いや推量の助動詞mustやshouldやmayやmightの表現の使い分けだ。外人がどういうときにどれを使うのかを理解しなければ、入学後じわじわと英語が苦手になる。さぼると苦手意識がますます大きくなり、地道にこつこつやる生徒との差はあっという間に大きくなる。わからないところもわからなくなり、毎日の学校の授業が苦痛で仕方がない。これを読んでる君には身に染みて分かるはずだ。
やり方
やることは三つ。単語、文法、読解。
自分専用の参考書を作るイメージでニュートレジャー・ノートを予習中心で作る。
- 単語を英語から日本語、日本語から英語を暗記。→まずは単語のページを口頭で意味確認し、覚えやすく解説します。
- Grammar Key Pointsを暗記する。→口頭で和訳を確認。家で音読練習し、暗唱できるようにする。最初は大変でも努力の効果は徐々に現れる。読み方を教えます。読めなければカタカナでふりがなをつける。
- 教科書本文の音読と日本語訳の確認。→先生が音読し、生徒さんが対訳。その逆もする。読解速読力をつけるにはこの方法がベスト。
- シリウス発展編で類題を解いて身に付ける。→習った内容を手を動かして身に付ける。ミスしたところを解説する。
- 問題集でミスしたところをノートにまとめる。→ここも宿題とする。時間がないなら、問題集のミスしたところを見直し解き直し。
- 家でニュートレジャー・ノートを音読・ドリルする。→英語力は塾外での学習量で決まる。何回も音読して徹底的に書くことで成績が上がる。1日1回4日間が理想。
まとめ
暗記から逃げていてはまずどんなテストも応えてくれない。だから暗記を避けては通れないが、そうは言っても、丸暗記ばかりではどうにもならない。そこで、自分専用のニュートレジャー・ノートをガイドにしてテスト前の暗記を助けるツールを作る。よく出るREADのところだ。これを何回でも見て、声に出して読み、暗記して定期テスト前の最終確認に役立てよう。ニュートレジャーは正しい勉強法でやれば絶対できるようになる。