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大学受験英語のやり方HEADLINE

はじめに

大学受験の英語とくれば、世の中に数多くの本があり、どれをやればいいのかはっきりとわからないのが普通だ。たいていの本は良くできていて、やればそこそこ力がつく。しかし、短期間で効果的に上達する生徒さんと思うように伸びない生徒さんとの違いは勉強法にある。後者の場合、勉強時間が圧倒的に少ないのに、「やってるのに良くならない」という、つまりは、それほどやっていないのにやってると言ってしまう自分に対して甘いといった精神性の問題が多い。さらに、無駄な作業で空回り、音読してない、理解してない、暗記してないとくれば、できるようになるはずがない。では、いったいどうすればいいのか。大学受験する高校生さんが一番知りたいのは、「なにを」「どのように」「どれくらい」やればいいかだ。これから案内する勉強法は受験生さんたちと偏差値を上げてきた経験から学びとったもので、むしろ、大しておもしろくないものの連続だ。すぐにできるようになる魔法のトレーニングでも妙薬でも何でもない。だが、こちらは生徒さんのコーチとして、受験まで一緒に走り切り、結果を見届ける覚悟はできている。君もどれくらい英語を極めたいかを真剣に考えて、やってやろうじゃないかと肚を決めたら、以下を参考にして今すぐ始めよう。勉強の努力は君を裏切らない。

タイムライン

受験日まで逆算して計画的に前進しよう。様々な受験形式があるが、受験日が早い順に並べると、だいたい次の通りだ。AO入試(9月)→指定校推薦入試(11月)→共通テスト(1月)→一般入試(2月)の4タイプ。なお、一般的には共通テストの問題を反復練習し続け、共通テストが終わったら志望大学の赤本(過去問)を解く。共通テスト受けずに一般入試だけ目指す人もいる。受験生さんのタイプで考えた場合、共通テストで9割取って、いわゆる難関大学にさらりと合格するタイプの人は素直で黙々とやれる人、一方で周囲の人を批判ばかりしている人はどんな試験でもいい結果は出ない。

計画

(単語+熟語+文法)×構文×長文(精読+多読)+リスニング(精聴+多聴)

左から順に進めていく。左側のカッコ内の力がないのに、長文が苦手だからと右側のカッコ内を優先すると学習効率がガクッと落ちて、成果が出ない空回りの状態になる。1つの文に3個も4個も知らない単語があるようでは、誰でも一気にやる気がなくなるのは当然。

やり方: 単語・熟語編

志望校のレベルにもよるが、「英単語ターゲット1900」と「英熟語ターゲット」はMARCHまで対応可能。この単語帳と熟語帳は紙の本もリング形式のものもある。自分に合ってる方を1日で50単語、4〜5回繰り返す。翌日テストして、できないものを抜き出し、今日の50語と合わせて4〜5回繰り返す。覚えているものと覚えていないものに分け、覚えていないものがなくなるまで反復。40日で1周するが、慣れると速くなる。忘れそうになったら、記憶のメンテナンスをして、直前期まで記憶を保持する。

やり方: 文法編

学校で使用している文法参考書で可。なければ「フォレスト」とフォレストの「解いてトレーニング」か「わかりすぎる英文法」を使う。1日1単元、文法書を読んだらすぐに問題を解く。問題には書き込まず、ミスしたものに×印をつける。×印がついているものに気をつけながら、同じように4〜5周する。理解するために手を動かして解くのだが、暗記が得意の人は赤ペンで先に答えを書きこんでから、赤セルシートでかぶせて覚え切ろう。また、そこそこできる人は、入試出題形式の問題から入って、わからないところを参考書で引く。出題形式の文法書は「ネクステージ」か「英語頻出問題総演習」だ。前者は単元ごとに文法配列してあるので易しいが、後者はバラバラなので難度は高い。「ネクステージ」あたりで苦しんでいるようでは文法力はまだついていない。ここまでをまとめると、最初の3ヵ月は単語・熟語・文法を徹底反復練習の一択。なお、共通テストで純粋な文法問題形式はないが、文法をやらずして正確にリーディングはできない。どんな英文も正確に読解できるようになるには文法の知識はマスト。

やり方: 構文編

ここまで3ヵ月しっかり勉強できていれば、次に紹介する構文の練習で一気に受験英語の学習が加速する。次は「英語構文基本300選」で、正確な読解力と英作文の力を伸ばす。練習方法は300の例文を30日かけて、毎日10題、英語から日本語に訳す、そして日本語から英語に作文する。仕上げに2回音読する。これも忘れそうになったら記憶のメンテナンスを直前期までし続け、最低でも4〜5周する。力がついて偏差値も徐々に上がり始めるのはこれからだ。付属のリスニングCDは後で活用する。

やり方: 長文編(精読と多読)

長文読解は精読と多読に分けて解説する。精読には易しい順に「基礎英文解釈の技術100」や河合塾の「英文読解の透視図」や代々木ゼミナールの「ポレポレ」を使う。どれか1冊でも構わない。やり方は訳を作る、確認する、解説を読み込むという作業を丹念に繰り返す。精読練習とは既習の構文を見抜き、文の構造を理解することで、2〜3周目あたりで、おもしろいように正確に読めるようになってくるはず。この後は多読となり、自分の実力に合った旺文社の「レベル別長文問題集」や河合塾の共通テストの過去問(黒本)や代々木ゼミナールの共通テスト予想問題や志望大学の赤本などをたくさん読んで速読力を高めていく。驚くことに、多くの大手の塾さんや予備校さんには、今まで解説した全てのステップを飛ばして、ここから入る受験生さんが大勢いる。長文精読・多読から入るのは極めて非効率で、合否を分ける大学受験英語で失敗する確率は限りなく高い。

やり方: リスニング編(精聴と多聴)

まず、「英語構文基本300選」のCDを精聴する。最初は台本を見ながら聞く。次に台本見ないで聞く。最後に台本開いて、音読しながら聞く。これを4〜5回反復する。構文のところを抜かりなく音読してきていれば、練習で何度も読んだ文章なので、音と意味、意味と文字、文字と音を細かく関連づけられる自分に驚くはず。英語耳ができてきた証拠だ。仕上げの多聴は予想問題を10回分解いて、出題形式に合った聞き方と答え方に慣れる。市販のトレーニング本でもOKだ。いずれの本も○付け後は台本を見ながら聞き、次に台本を見ないで聞き、最後に台本を見て、音読しながら聞くことを音声変化やハイピッチや言い替えがつかめるまで繰り返す。共通テストはリスニングの配点がリーディングと同じ100点である。反復すれば必ず聞き取れるようになる。リスニングを習熟すれば大きな得点源となり、志望校の合否を分けるのは間違いない。

終わりに

大学受験の英語の勉強のやり方をポイントを絞って説明してきたが、いかがだっただろうか。芸能やスポーツの世界と違って、実社会ではどれだけ勉強してきたかがものを言う。食っていける女優やまあまあ収入のあるサッカー選手になろうと思ったら、よっぽどの才能と運がない限りなれない。でも、大学受験の場合は難関と言われるところでも倍率は10倍前後。つまり、10人に1人は合格しているのだ。大阪大学の2005年の「英語能力が所得に与える影響に関する研究」の調査結果によると、仕事で英語を使える人と使えない人の収入差はなんと3割以上になるそうだ。つまり、同じ待遇や労働条件で入社しても、何年か経つと英語を使えない人が仮に年収500万だとして、使える人のほうは年収600万にも700万にも、さらに努力次第でもっと高くなるということだ。君ならこの収入の差をどう考えるだろうか。最後にNHK英語講師の馬越恵美子先生と東進ハイスクール英語講師の安河内哲也先生の言葉を借りて二つ断言しよう。「英語を知っていて損することはない。」「勉強の努力は決して君を裏切らない。」